ラテン語と漢字圏の日本語及び文明の興亡

 西欧で科学、技術が発達したことは、言語が表音文字(音素文字)のラテン語であったことと大きく関係している。
 アルファベットが26音素でなお且つ、大文字、小文字があるために新語を簡単に作ることが容易なために科学が発達するために必要な動植物の名前でさえも120万に名前が付けられているが、これは、ラテン語だったために可能になった。
また数式の表示は、アルファベットとギリシャ文字のαβγ・・・であり、漢字では、不可能に近い。
 略字とかでは、数字と文字で表示しているが、英語の大文字でABCなど3字(音素)で、26x26x26=17576語も表示できて、4字(音素)だと456976語も可能になる。
 もっとも重要な点は、表音文字のために、話すことができる人にとって、覚えやすい言語であったために識字率が高くなったことである。これは、支配者層だけが、過去の知識を独占することが困難で能力のあるものが上に立つことが容易になることであり、文化も発展しやすくなった。

 この点、表意文字(表語文字)の漢字は、古代中国の科挙に受かるためには、40万字もあり、覚えるだけで老人になっしまった。さらに覚える漢字が多くなると識字率が低下して、一般の人には役に立たなくなってしまった。
 このように漢字圏は、漢字の暗記ができないと過去の書物が読めずに、一部の特権階級の人にしか知識の伝達ができない言語に成り下がってしまった。古代科挙のように漢字の暗記能力で人物を選んでしまったことにより、無能な人物が権力を持つことによって、王朝が崩壊して、文化の蓄積、発展ができなくなってしまった。
 これは、ある意味、漢字による愚民化政策でもあり、支配者の宗教(倫理)でもある儒教は、古代回帰の思想で先人の書いた書物を後輩が改革、変更することが許されなかった。
 だだ、注釈に解釈を記載するだけになって、文化も思想も衰退することになった。(漢字の最大の欠点は、解釈が人によって異なるし、句読点を省略した漢文は、句読点の付け方によって、意味が異なってしまい。さらに注釈を付けなければ、理解できなくなり、人によって、解釈が異なり、論争が今でも続いている。このように漢字だけでは、元の意味さえ正確に伝えることができない。)


 このように漢字は、表意文字であるために造語機能が弱くて、科学技術の発展に必要な専門用語が簡単に作れないことによって、文化的発展が基本的にできない国になってしまった。
 動植物名とか専門用語など数百万もあっても一般の人には、ほとんど不要で辞書で調べられれば問題ない。
ただ専門家が、その分野のことを知っていればいいだけであり、専門外の人には、不要である。
 
このために漢字を数千字に制限して、表音文字(音節文字)に平仮名と片仮名を用いた日本語が、識字率を上げて、西洋化に対応できたことも日本が、西欧の植民地にされずに近代化できた要因の一つである。
 外国語の発音をカタカナで表示して表現することによって、多くの西欧科学を日本語に取り込むことに成功し、なおアルファベットも日本語に取り込んで表記している。書けない漢字があっても平仮名で書くことができるために書いて伝達することはできるが、中国は、すべて漢字のために書けない漢字があると手紙さえ書けなくなる。
 現代は、ネットの発達で漢字が書けなくても漢字に変換できるので、漢字が読めれば、意味が理解できる。
 ただし、漢字変換で同じ発音でも意味の異なる漢字がいっぱい有るので間違って、使うことがしばしば起きる。

 このように漢字圏は、多くの漢字を憶えないと書物を読めないために、文明の発展が出来にくくなっていたが、ラテン語系は、表音文字(音素文字)のために憶えることが少なくてもいいために識字率は高くなり、多くの人が、過去の知識である書物を読むことにより、恩恵を受けることができ、文化が発展した。日本でも日常、食べている魚の名前を新しく魚ごとに漢字を作ったが、一般の人は、ほとんど読むことができない。
 魚の名前さえ、サバ=鯖、アジ=鯵、タイ=鯛、ヒラメ=鮃、タコ=蛸、イカ=烏賊、コイ=鯉、フナ=鮒、ウナギ=鰻、サケ=鮭、マス=鱒・・・虫の名前も、カ=蚊、ハエ=蝿、トンボ=蜻蛉、セミ=蝉、カブトムシ=甲虫、クワガタムシ=鍬形虫、チョウチョウ=蝶々・・・動物の名前、ゾウ=象、トラ=虎、ネコ=猫、イヌ=犬、キリン=麒麟、ニワトリ=鶏、ハト=鳩、クジャク=孔雀、スズメ=雀、カラス=烏・・・植物の名前も、イネ=稲、ムギ=麦、マメ=豆、キャベツ=キャベツ、キュウリ=胡瓜、トマト=トマト、マツ=松、スギ=杉、カエデ=楓、サクラ=桜、ウメ=梅、ユリ=百合、キク=菊、バラ=薔薇・・・このように動植物など何百万種もあるので漢字を新しく作って対応していたのでは、覚えることも不可能であることがよくわかる。
 日本語の場合、片仮名で表記することで対応できたが、漢字だけでは、科学技術に対応することが言語的にも不可能である。名前などの漢字は、同じ漢字でも読み方が異なるために正確に読むことは不可能に近く、中華料理など、同じ漢字でも読み方が中国読みなので普通の日本人は読むことはできない。例えば、棒棒鶏(バンバンジー)など、日本語読みでは、当然、読めない。
 ただ、漢字を記憶すれば、文章が読みやすく、表意文字(表語文字)のために見ただけで意味が分かる利点がある。
 日本語は、表意文字と表音文字の両方の利点を生かしたことにより、日本人の読書人口が世界で最も高くなっている。このために日本人は、学校教育が終わった後でも各自が好きな書物を読んで勉強している。
 江戸時代に識字率が世界一で多くの書物が発行されて、庶民に読まれていたことも、明治になって、西欧の書物が翻訳されて、読まれて、日本が急速に近代化できた要因である。

 科学関係は、ラテン語と同じように横書き、左から右に書くが、新聞、小説など縦書きで右から左に書く。
 横書きでも右から左に書くことできるが、英語に合わせて、右から左に書くようになった。
 このように科学技術が西欧で発達したために、自国語で大学教育できる書物がないこともあり、英語で教育する国も多いが、これは、世界中が西欧の植民地になったことによって、ラテン語が使われる国が多くなり、自国語で高等教育するより、ラテン語であれば、そのまま西欧の書物を使えることによる。

 中国は、漢字のために科学技術の習得のために英語が必要不可欠のために、大学は、欧米の大学に留学する人が多くなっている。
 逆に日本は、日本語で科学技術を教育できる稀な国であるために、欧米に留学する人が少なくなっている。
 このために日本では、英語が国内では必要でないこともあり、英語力が弱くなっている。
 現在でも科学論文は、英語であるために英語は、必要不可欠である。
 これに対して、中国語は、中国国内でも17種類もの中国語があって、通じないために、地方言語として衰退して行く。 
 この点、インドは英国に支配されたために英語が公用語になって、大学も英語でそのまま西欧の書物が使えるために今後発展していく。
 このように考えると、西欧に科学技術が発展した大きな要因がラテン語であったことが大きな要因であった。逆に表意文字の中国が、古代帝国の数千年間も発展できずに、逆に悪習に染まって、停滞していた大きな要因が、表意文字の漢字であったことである。憶える字数が多過ぎて、識字率を低下させ、時間的に余裕のある一部の支配階級のための言語に成り下がってしまった。(さらに漢字だけの中国語は、注釈を付けないと意味が理解できないために、人によって解釈が異なり、言語として理論的な討論が出来ない欠陥言語であったことである。このことが、中国が真面な文化が育たなく、儒教などの悪習だけが染み付き、拝金主義の国になってしまった。)

 ただし、暗記力がある人が選ばれるために、模倣することは得意でコピー商品が氾濫する社会になって、道徳がなく、詐欺と嘘と捏造の盗賊社会で、ただ勝ったものが正義になるために、負けた人は悪者にされてしまう。
 日本の漢文の教育で優れた人の道を教えているが、これを知った日本の学者が、中華が優れた道徳の国であると勘違いしてしまった。現実は、飢餓の頻発で弱肉強食の世界になって、仏教徒などの善人は食べられていなくなってしまっていた。干ばつなどで不作になって土地を放棄して、盗賊になるしか生き残ることができない厳しい世界であったため、人の道を説く書物が多く書かれたが、善人は、生き残れない世界では、誰にも見向きもされない倫理書に過ぎなかった。逆に善人の国、日本では、中華の倫理書に騙されて、人徳のある優れた国と勘違いしてしまった。

 戦後、中国が戦勝国になったために、日本を悪者にしようと、いろいろと幼稚な捏造したが、日本国内に共産主義礼賛の朝日新聞やNHKなどのメディアが協力して、捏造を教え込まれた思考力のない暗記だけの高学歴(ブックスマート)が、それを信じて、共産主義になって、日本を貶めることに協力している。
 ただ、ネットが発達したことによって、日本軍を悪者にしたことが、すべて捏造であることが、多くの人に知られることになった。今まで、新聞、TVで真実が隠されていたことが、ネットによって、真実を知ることになった。
 東アジアの国が、嘘と騙しが文化になっている盗賊国家であり、騙されたものは、間抜けと見られる社会であるためにお人好しの日本は、戦前からカモにされて、お人好しの日本軍は、うまく利用され、中国内戦に引きずり込まれて、国民党軍と戦わされて、中国共産党の崩壊を救った。
 当然、お人好しの日本は、東アジアでカモにされて、お金と技術を盗み取られて、反日で政権維持のために利用される間抜けな国にされてしまった。
 ただ、漢字を用いている日本は、漢字を数千語も憶える必要があり、このために暗記力がある人(ブックスマート)が優位に立って、能力のない人が上になることが多い。江戸までの日本では、科挙を用いられなかったことが、思慮深い人を用いて、軽薄な浅知恵の人は、小賢しいと言って、遠ざけられた。
 しかしながら、明治になって、入学試験や公務員試験で、ペーパーテスト秀才(ブックスマート)が選ばれ、社会をリードしていくことになって、明治の元勲(ストリートスマート)がいなくなって、謀略の国際社会で生き抜いていくことがペーパーテスト秀才(ブックスマート)では、対応できずに、日米戦争にソ連の謀略で引きずり込まれて行った。これは、日本人がブックスマートをストリートスマートと勘違いした悲劇でもあった。
 当然、思考力の無い暗記だけの高学歴(ブックスマート)の多くが、共産主義にはまって、反米で日本を日米戦争に引きずり込んで、真珠湾攻撃で日米開戦を知った左翼の幹部が大喜びしていた。

 
ブックスマートとストリートスマート

実用主義者のアメリカ人はこの世の中には二通りの賢いタイプが存在すると考える。
①学校の中だけで優秀な成績を収めるブック スマート(book-smart)
②そして社会の中で優秀な才能を発揮するストリート スマート(street-smart)
アメリカ社会では重要視されるのはストリート スマートである。
ブックスマートは欠陥を抱えた人間であると見なされている。
ハーバード大学の入学選抜ではストリート スマートを優先する。
だからハーバードから世界中に国家指導者を輩出しているのだ。

アメリカでは頭でっかちはリーダーとはなれないのだ。
(2015.08.17追加)



2014.08.29改版
2014.09.09改版
2015.07.31追加
2015.09.01追加
2016.10.07追加 
 

この記事へのコメント

漢字の効能
2016年08月19日 10:39
>魚の名前さえ、サバ=鯖、アジ=鯵、タイ=鯛、ヒラメ=鮃、タコ=蛸、イカ=烏賊、コイ=鯉、フナ=鮒、ウナギ=鰻、サケ=鮭、マス=鱒・・・
>虫の名前も、カ=蚊、ハエ=蝿、トンボ=蜻蛉、セミ=蝉、カブトムシ=甲虫、クワガタムシ=鍬形虫、チョウチョウ=蝶々・・・
>動物の名前、ゾウ=象、トラ=虎、ネコ=猫、イヌ=犬、キリン=麒麟、ニワトリ=鶏、ハト=鳩、クジャク=孔雀、スズメ=雀、カラス=烏・・・
>植物の名前も、イネ=稲、ムギ=麦、マメ=豆、キャベツ=キャベツ、キュウリ=胡瓜、トマト=トマト、マツ=松、スギ=杉、カエデ=楓、サクラ=桜、ウメ=梅、ユリ=百合、キク=菊、バラ=薔薇・・・
>このように動植物など何百万種もあるので漢字を新しく作って対応していたのでは、覚えることも不可能であることがよくわかる。
鯖や鯵は魚偏があるから、見るだけで「魚の仲間(魚偏で魚類でない奴もいるけど、そいつらも海や川の生物ではある)」とわかるじゃん
ある意味、わかりやすいところもある

>>②そして社会の中で優秀な才能を発揮するストリート スマート(street-smart)
street fighter=野試合というイメージがあるから
street-smartは初見では、「スラム街みたいな所で」優秀な才能を発揮するとかいうイメージだなー
最近のアメリカはラテン語由来の造語より「易しい単語」を組み合わせた単語での造語が増えているが
「易しい単語」を使った場合は、一見わかりやすそうに見えるが、外国人にとってはニュアンスの差でとんでもない誤解を与えそう

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